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はる♪の暮らし上達術:第18回 COCOAで一人ひとりができる小さなことを

はる♪の暮らし上達術

例年であれば旅行や帰省をしたりなど夏休みを満喫しているところですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大により外出を控えている方も多いでしょう。

とはいえ、仕事や買い物、通院などでどうしても外出しなければならない方もたくさんいらっしゃると思います。マスクや手洗いうがい、消毒を欠かさずしていても、やはり感染のリスクは0ではありません。もし自分が感染していたら…と不安を抱えておられる方も少なくないでしょう。

そこで今回は、厚生労働省が開発した新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」についてご紹介いたします。

COCOAとは?

COCOA メニューを開く画面

COCOAは、スマートフォンにアプリをインストールしている人同士の接触を記録します。新型コロナウィルスの感染者がアプリにその旨を登録すると、14日以内に接触した方(約1m以内で15分以上近接した場合)のスマートフォンに通知されるという仕組みです。

リリース当初は色々とトラブルが報道され、陽性登録も数件しかなく、筆者自身もアプリを利用するタイミングを伺っていました。現在ではトラブルも解決されており、アプリ利用者も増加しています。7月末現在では900万ダウンロードを超え、陽性登録も徐々に増えているようです。

COCOAを利用するメリット

自分が陽性者と接触したかどうか、また新型コロナウィルス感染の可能性を確認する事ができます。陽性者との接触をスマートフォンで確認できれば外出を控えたり、検査を受けるきっかけにもなります。

また、COCOAをダウンロードしておく事で、検査を受ける際に保健所のサポートを早く受けられるといったメリットもあります。陽性者と接触した可能性があると通知された場合にはその旨を保健所などに報告する事でスムーズに検査を受けられるでしょう。

アプリのインストール方法と使い方

App StoreまたはGoogle Playでインストールできます。

app store でダウンロードされるかたはこちらから google play でダウンロードされるかたはこちらから

アプリを起動すると、アプリの紹介や利用規約などが表示されます。

・ホーム画面では、陽性者との接触があったかどうかの確認と陽性と診断された際の陽性登録ができます。アプリを周りの人に知らせるをタップするとSNSでシェアできます。

COCOA アプリを開いたときのトップ画面

・アプリ設定
左上のメニューアイコンをタップすると、アプリの設定や利用規約などを確認できます。

COCOA メニュー画面(ホーム、アプリの設定、アプリに関するお問い合わせ、利用規約、プライバシー)

・使い方
右上の使い方をタップするとアプリの仕組みや使い方を確認できます。

COCOA 使い方の詳しい説明画面

どのように接触を記録しているの?

私も誤解していたのですが、COCOAではGPSを利用して位置情報を取得しているのではなく、Bluetoothを利用してアプリ利用者同士の接触を記録しているそうです。記録された情報は14日間保有された後、自動的に消去されます。

氏名・電話番号・メールアドレスなどの個人情報を入力する必要もないため、情報漏洩の心配もありません。また、不正登録を防止するために陽性登録をする際には保健所を通して発行される「処理番号」をアプリに入力する必要があります。

接触の有無を確認するには?

陽性者と過去14日間に、約1m以内で15分以上の近接した可能性がある場合にプッシュ通知が届きます。その通知に従って症状を選択すると、帰国者・接触者外来等の連絡先が表示されます。

おわりに

COCOAは、面倒な初期設定もないため、スマートフォン操作が苦手な方でもすぐに利用ができると思います。また、アプリ画面もシンプルなデザインで見やすいですし、Voice Overでも問題なく操作できました。

日々の通勤や人が集まる場所に行かざるを得ない方にとって安心材料の1つとしてダウンロードしておくのも良いかもしれません。多くの方が利用するほど陽性者との接触を正確に把握して感染拡大を抑える事ができます。より多くの人にこのアプリが浸透し、少しでも感染拡大防止に繋がる事を願うばかりです。

できるだけ人との接触を避ける生活様式が広がる中ではありますが、私たち視覚障害者は人の手を借りて誘導していただいたり物に触れて確認しなければなりません。感染防止のために接触を避けなければいけない事は重々承知しておりますが、手で触れなければ分からない方々がいるという事も知っていただけたら幸いです。

そして、もし困っていそうな視覚障害者を見かけたら、いきなり腕や白状を掴んだり、後ろから背中を押して誘導せずに、まずは「お困りですか?」や「お手伝いしましょうか?」など一言お声かけくださるととても助かります。

それでは、今回はこの辺で。最後までご覧いただきましてありがとうございます。

ライター:はる♪