皆さんは普段どのような方法で情報収集を行っていますか?インターネットやSNS、テレビ、ラジオ、書籍、人と話すなど様々な情報収集手段がありますが、「百聞は一見に如かず」という諺があるように、視覚から得られる情報はとても多いものです。
しかし、私たち視覚障害者は、視覚情報に頼る事ができないため、視覚以外の感覚をフル活用して生活しています。その中でも1番重要なのはやはり聴覚ではないでしょうか?そこで今回は、ボイスメディア「Voicy」についてご紹介いたします。
ボイスメディア「Voicy」とは?
Voicyは、様々な分野の専門家がパーソナリティとして音声で情報発信するメディアです。現在は200以上のチャンネルがあり、出版社や新聞社、証券会社などのオフィシャルチャンネルや著名人やインフルエンサーなどの個人チャンネルなど、様々なジャンルのチャンネルを楽しむ事ができます。
Webとアプリ、スマートスピーカーで利用可能です。いずれも無料で利用できます。
(アプリはVoice Overでの操作が難しい部分が多々ありましたので、Voice Overユーザーさんはwebから聴く事をオススメします。)
Voicyの魅力
⬛️パーソナリティとリスナーの心のふれあい
Voicyは、ラジオのように台本が用意されているのではなく、パーソナリティが自ら企画して配信しています。そのため、パーソナリティの人柄や思いをよりリアルに感じる事ができます。
また、コメント機能があるため、パーソナリティに感想を伝える事もできます。憧れのパーソナリティから直接お返事をもらえるチャンスもあるかもしれませんね。
⬛️スマートスピーカー対応
2017年には日本でもスマートスピーカーが発売され、音声コンテンツへの需要が急激に高まっています。VoicyではGoogle HomeやLINE Clova、Amazon Alexaと連携可能なため、より手軽にコンテンツを楽しむ事ができます。
⬛️好きなタイミングで聴ける
Voicyは、最新のコンテンツだけでなく、過去に放送されたコンテンツを遡って聴く事ができます。また1度聴いたコンテンツを繰り返し聴けるのも嬉しいポイント。
オススメのチャンネル紹介
⬛️音で読めるファッション雑誌
こちらは、JBB(一般社団法人日本視覚障がい者美容協会)のメンバーさんがパーソナリティをされており、最新のファッション雑誌の内容を分かりやすく説明してくれるチャンネルです。
・JBB(一般社団法人日本視覚障がい者美容協会)とは?
埼玉県上尾市に拠点を置き、「いつ見えなくなっても怖くない社会」をスローガンに、メンバーには視覚障がい者と晴眼者の女性で構成された視覚障がいを持った女性の自立と社会進出を支援する団体です。
視覚障害者の中には「オシャレしたいけど、色や柄がよく分からないから…」と、オシャレに対して消極的になってしまっている方もたくさんいらっしゃると思います。OCRアプリの開発により、視覚障害者も印刷物の文字を簡単に認識できるようになりました。
しかし、色の識別に関してはまだまだ完璧とは言えないのが現状です。見えない・見えにくい方に 色や柄の説明をするのは意外と難しいもの。筆者自身、全盲の友人と買い物に出かけた際に洋服の色や柄を上手く伝えられなくて困った経験があります。
こちらのチャンネルでは、そのような視覚から得る事がむずかしかった情報をパーソナリティの声で伝えてくれるのでとても参考になります。
おわりに
スマートデバイスの普及によって私たち視覚障害者も手軽に情報収集できるようになりました。今後は、スマートスピーカーの普及により、Voicyのような音声メディアの存在が高まってくると言われています。
確かに音声でのコミュニケーションは文字よりもニュアンスが伝わりやすく、信憑性も増しますよね。また、音声コンテンツは動画や書籍のように視覚に頼らずに情報収集できるため、私たち視覚障害者のライフスタイルにもマッチしていると言えるでしょう。
ライター:はる♪