補助具・便利グッズ

ドッグバンパーで、視力を失った犬にもう一度走る喜びを!

ドッグバンパー装着イメージ

障害がある人をサポートしてくれる製品やサービス。技術の進歩と心ある人のおかげでいろいろなものを利用できるようになってきました。
動物の場合はどうでしょうか。残念ながら一般的にはあまり耳にしません。
視覚障害者ならわかりますよね? 視力を失った犬が散歩に行くときの不安を。人間と同じように、犬にも障害をサポートしてくれるような補助具が必要です。

視力障害の犬を衝突から守るドッグバンパー

犬はもともと視力が弱く、人間ほどは視力に頼っていない生きものです。だからといって視力を失ったときに困らず行動できるかと言えばそうではありません。走ってはぶつかり走ってはぶつかりを繰り返し、その痛みからだんだん動くのをやめていきます。

ドッグバンパーを開発されたAtomicWorks社の西澤さんも、過去に愛犬が視力障害になった経験の持ち主です。メーカーで電源やトランスといった電気部品の筐体設計を行っていた西澤さん。当時から誰かの役に立つもの、社会貢献できるものを作りたい、との思いが強く、技師装具士の方が書かれた本を読むなど福祉用具への関心も高かったと言います。

そういった経験と視力障害を抱えたまま亡くなった愛犬への思いが相まって、2016年の大晦日、西澤さんの脳裏にあるアイデアがひらめきました。視力障害を負った犬が自由に動けるような補助具を作ろう! メーカー時代に培った技術を元に3Dプリンターでの開発がはじまりました。こうして誕生したのが、目の見えない犬を衝突から守るドッグバンパーです。

DogBumper

ドッグバンパーは装着型の補助具です。犬が障害物に体をぶつけそうになると、顔の前を覆ったリング状のバンパーがガードするかたちになり衝撃を緩和します。付けている犬は、痛みを感じないで、そこに何かがあるんだという感触だけを体で知ることができます。まさに視覚障害者の白杖と同じ原理。障害物に体を接触してしまう前に感知できるようになるのです。

寝てばかりのワンちゃんも自信を取り戻した!

開発にあたって西澤さんはフェイスブックの公開グループでモニター募集をしました。眼病は犬の疾患の中でも4番目に多いというだけあって、応募はあっという間に予定数を超えました。モニターになってくれたのは8頭の犬たち。そこにはキャバリアのウィニーちゃんの姿も。

飼い主さんによると、ウィニーちゃんは本来とても活発な子だったそうです。ところが若年性白内障を発症し目が見えなくなったあたりから、家の中で寝てばかりの生活が続くようになりました。そんなウィニーちゃんに自信を取り戻させたのがドッグバンパーだったのです。わずか半月ぐらいで使い方をマスターし、そのあとは走って散歩ができるまでになりました。

ドッグバンパーをつけたウィニーちゃん

飼い主さんによるウィニーちゃんのレビュー

なおドッグバンパーは道具である以上トレーニングが必要です。飼い主さんがしっかり見守って、褒めてあげながら使い方を覚えさせていきましょう。視覚障害者が白杖を正しく使用するために歩行訓練士さんによる指導を受けた方が良いのと同じです。

西澤さんは、発売開始後、現在までにドッグバンパーを100個ほど作ってこられました。言い換えれば100頭の犬を救ってきたのです。いろんな媒体でも取り上げられ、愛犬家の間ではかなり認知されてきました。それでもまだ存在を知らない飼い主さんの元で、壁に体をぶつけて悲しい悲鳴をあげている犬がたくさんいるのではないかと思います。

目のことで苦しんでいるもの同士。視覚障害者の中からもドッグバンパーを広めてくれることを願っています。街中で白杖を持った視覚障害者とドッグバンパーをつけた犬がすれ違うシーン、絵になる気がしませんか?

詳しい製品情報は直接ドッグバンパーのサイトからご確認ください。

外側はドッグバンパー、中からは体にいい食事

先ほども触れましたが、購入された飼い主さんからは非常に評価の高いドッグバンパー。それでも西澤さんは自分で課題を設定し改良を続けています。その陰には2人の力強い協力者がいることも忘れてはいけません。

ひとり目は奥様。機能面ではエンジニアとしての力を存分に発揮する西澤さんですが、可愛らしいデザイン性という点で苦労していました。そこで奥様がお手製のカラフルなゴムベルトを用意してくれたのです。
もうひとり(?)は、愛犬のへそ君です。改良した試作品のテストには常にへそ君が協力してくれます。まったく嫌がらず西澤さんに全幅の信頼を置いているのだとか。

ヘソ君

深い愛情で犬と接している西澤さんが語ってくれた夢。それは障害を負った後のサポートだけでなく、疾病を未然に予防すること。体の中から健康になれる食事を提供していきたいと言います。元パティシエールの奥様と二人三脚でいつかきっと実現してくれることでしょう。

 

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